AP過去問 令和5年度秋期 午前 問71
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問71(問題文)
CPS(サイバーフィジカルシステム)を活用している事例はどれか。
ア 仮想化された標準的なシステム資源を用意しておき、業務内容に合わせてシステムの規模や構成をソフトウェアによって設定する。
イ 機器を販売するのではなく貸し出し、その機器に組み込まれたセンサーで使用状況を検知し、その情報を元に利用者から利用料金を徴収する。
ウ 業務処理機能やデータ蓄積機能をサーバにもたせ、クライアント側はネットワーク接続と最小限の入出力機能だけをもたせてデスクトップの仮想化を行う。
エ 現実世界の都市の構造や活動状況のデータによって仮想世界を構築し、災害の発生や時間軸を自由に操作して、現実世界では実現できないシミュレーションを行う。
回答・解説
アは❌間違いです。仮想化された標準的なシステム資源を用意しておき、業務内容に合わせてシステムの規模や構成をソフトウェアによって設定する。
- → この選択肢は、仮想化技術に関する内容です。仮想化されたシステム資源を用いて、業務内容に応じたシステム構成をソフトウェアで動的に調整する方法を指していますが、これはCPSの特徴である「物理世界とサイバー世界の連携」を直接示しているわけではありません。
イは❌間違いです。機器を販売するのではなく貸し出し、その機器に組み込まれたセンサーで使用状況を検知し、その情報を元に利用者から利用料金を徴収する。
- → この選択肢は、IoT(モノのインターネット)やセンサー技術を活用したビジネスモデルに関するものです。機器に組み込まれたセンサーが使用状況を検知し、利用料金を徴収するという仕組みですが、これは物理的なデータ収集の一環であり、CPSにおける物理的なシステムとサイバーシステムの統合に関しては、少し異なります。
ウは❌間違いです。業務処理機能やデータ蓄積機能をサーバにもたせ、クライアント側はネットワーク接続と最小限の入出力機能だけをもたせてデスクトップの仮想化を行う。
- → この選択肢は、デスクトップ仮想化に関する内容であり、サーバ側に業務処理機能やデータを集中させ、クライアント側には最小限の入出力機能を持たせるというものです。これも仮想化技術を使ったシステム構成ですが、CPSの定義である物理的なシステムとサイバーシステムの連携には該当しません。
エは✅正しいです。現実世界の都市の構造や活動状況のデータによって仮想世界を構築し、災害の発生や時間軸を自由に操作して、現実世界では実現できないシミュレーションを行う。
- → この選択肢は、CPSに最も近い事例です。現実世界の都市のデータを仮想空間に反映させ、その中で災害や時間軸を操作してシミュレーションを行うという内容は、まさにCPSが目指している「物理的な世界とサイバーシステムの相互作用」を表しています。物理的な情報を仮想世界で処理し、現実世界で実現できない状況をシミュレーションすることがCPSの典型的な応用です。
したがって
エ
が答えです。
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