ラヂオの時間

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概要

三谷さんの映画では、今でもこの作品が一番好きです。心に残るメッセージ性のある作品です。正確なセリフはわすれましたがプロデューサ役の西村さんがスタジオに立てこもった主婦のラジオドラマ作家に向かって、スタジオマイクをとおしてガラス越しに話しかけるシーンは印象的です。


「ふざけるな、俺たちが本当にこんなものを作りたいと思ってこんなことをやってると思うのか!」


テレビやラジオの世界の業界の出来事の一端を垣間見ることができる部分です。業界が腐っているから、こんなことになって仕方なしにやっているということがなぜあんたにはわからないんだ?というようなことを言っていると思います。苦しんで苦しんで、それなりに頑張ってやってきてこのざまだということです。


テレビを見ている私たちは、言いたい放題言いたいことを言いますが、業界で働いている人の中には一生懸命やっている人もいる。悩んでいる人もいる。なんとかしようと思っている人もいる。見えているものが全てではないということです。


そうはいっても、見ている私たちは、結果として作り出される、公共の電波に乗って来るものに対して判断するしかないわけで、もっと頑張れよとそういうことになります。組織の評価とはそういうものです。


管理人のやっている仕事だって、組織の中の仕事ですから、組織全体がダメなら、いくら自分が頑張っているつもりになっていても、志したかくやっているつもりでも、歯車の一員としては、欠陥という評価になります。世間とはそういうものです。ただ、いえることは、大きな組織程、歯車の役割は小さく、大きなものを動かせる力はないわけで、自分自身の責任による、とんでもない欠陥を作り出すこともあれば、自分自身が思いもしていなかった欠陥を生み出すことは容易にありえるわけです。それでも自分が選んだ組織です。間違えをおかしても、最後まで付き添ってみようという気概もあります。歯車としてのプライドを発揮し、貢献できる組織に迫ることを目指す。それしかありません。本当に思っていたことと違ってどうにもできないと思うならやめればいい。この映画ではそういうことを言っているシーンです。職業選択の自由です。


見えているものが全てではない。だから冷静にならなければならない。

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