Surface Pro 8 SSD換装
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概要
SSDを入れ替えてハードディスクの容量をKBG40ZNS256G BG4A KIOXIA M2.2230 gen3 x4 256GBからWD_BLACK SN770M 2TB WesternDigital 2TBに変更します。
必要なものはSSDケースUSB Type-CでM.2 2230の取り付けに対応しているものです。Mキー型というコネクタになっていますので、そこにも少し注意が必要でしょうかMキー型くらいしか出回ってませんけど、Bキー型というのもあるそうです。
あとはソフトウェアが必要になりますが、自分の目的は、換装後もリセットできるように、リカバリー領域も換装後SSDの後ろにも作成することです。なので一からインストールする回復ドライブは使いません。簡単に工場出荷時の状態にリカバリーできるのはありがたいですからね。そんなわけでEaseUSのDisk Copyというツールを使います。まずは一か月契約でソフトウェアライセンスを得ましたが、うまく動いたので、今後も同じことができるように、買い取ろうと思います。
他にもディスクの物理的交換作業のために、T3トルクスドライバーやSIMピンといった工具が必要です。そして、熱対策にサーマルパッドというのを買う必要があります。SN770Mの場合、メモリチップ部は0.5mmより薄いパッドが必要です。0.5mmを買ってしまったので、取り付けできませんでした。ただしコントローラチップ部は0.5mm厚がちょうどいいようで、それは取り付けができました。これで、稼働時45℃を保てるようでした。SSD取り付け部の蓋の反対側に熱を逃がす機構があるような気がします。
まとめると
- WD_BLACK SN770M 2TB WesternDigital
- EaseUS Disk Copy
- T3トルクスドライバー
- SIMピン
- サーマルパッド22mm幅で0.5mm厚が必須と0.3mm厚くらいのがあれば尚よし
- SSDケース M2.2230 Mキー対応のUSB Type-C接続
が必要です。
0.bitLockerを解除する処理をします。タスクバーの[ウィンドウズアイコン(スタートメニュー)]-[設定]-[プライバシーとセキュリティ]-[デバイスの暗号化]を選択し、デバイスの暗号化のスイッチをOnからOffに変更します。Onのままだと無理です。処理が終わるまで待ちます。
1.SSDケースに新しく換装するSSDを取りつけてUSBで接続します。
2.EaseUSを起動して、システムモードを選択して、次へ次へとやっていくだけです。
システムモードは今使っているPCのCドライブの情報を外付けのディスクにまるっとコピーしてくれるモードです。Aドライブのようなドライブ文字が割り当てられますが、内蔵ディスクと取り換えた時にはCドライブとして認識してくれるので、問題ありません。作業の最後にシステムディスクを起動するかを聞いてきますが、ここで「いいえ」を選択します。起動してしまうと、外付けのまま使う構成になってしまいます。間違えて「はい」を選択してしまった場合は、電源を切り、外部ディスクを取り外してから、起動。その後にSSDケースを接続するという手順で、もう一度やりなおしましょう。
3.電源を切ります。完全シャットダウンをする必要はなさそうです。普通のシャットダウンでよいと思います。交換作業に入る前に、Surfaceコネクタ(充電ケーブル)を取り外しましょう。
4.交換作業をします。SSDはキックスタンドを開いたときに見える面、下側のUSBコネクタがある側のあたりにあるカバーの中にあります。カバーをあけるための穴が開いていますので、ここにSIMピンなどの工具をさして開けましょう、磁石でくっついているだけなので、ちょっとうまく力を加えれば蓋が取り外せます。
5.SSDのコネクタの反対側にあるネジをはずします。T3トルクス型というネジで星形のネジ穴になっているので専用の工具でないとネジは外せません、必ずT3トルクスドライバーを事前に準備して、作業にあたりましょう。
6.ネジを外したらコネクタの根元に爪をひっかけて、はずれそうな方向に引っ張ります。はずれる感触をたしかめたら、基盤の側面だけを触るように努力しながら取り外します。爪のかわりにプラスチック製のピンセットなどを使ってひっかけて外してもいいですが爪のほうが力加減が調節しやすく安全です。
7.取り外せたら、新しく取り付ける、2の作業を施したSSDを取り付けます。
8.ネジをしめます。
9.蓋をしめます。
10.Surfaceコネクタ(充電コネクタ)を取り付けます。このとき、LEDが光らないことがあります。この場合、いったん取り外して30分くらいねかせてから再度コネクタを取り付けるとLEDが光ります。SSD交換後の初回の起動ではLEDが点灯している状態でないと電源は入れられません。
11.起動しますが、新しいSSDに代わっているせいでシステムが不安定になっています。システムの修復を行える青い画面になるまで、再起動を繰り返してみます。普通に起動する場合は、タスクバーの[ウィンドウズアイコン(スタートメニュー)]-[設定]-[WindowsUpdate]-[詳細オプション]-[回復]のPCの起動をカスタマイズするの[再起動]ボタンを押します。
12.修復オプションから[トラブルシューティング]-[このPCを初期状態に戻す]-[すべて削除する]を選択します。すべて削除するのところで、個人用ファイルを残すオプションを選択してもよいと思います。初期状態に戻すを選択すると処理が開始されますので待ちます。
13.リセット後は安定しますので、これで作業はほぼ完了です。SN770Mの場合は、セットアップ処理が終わったあとで、レジストリの書き換え処理をします。これは新しいWindows11 24H2のバージョンで起こる不具合対策のためのものです。
- HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\StorPort
名前:HmbAllocationPolicy 値:DWORD 2 というレジストリ値を作成します。
14.さらにWesternDigitalのサイトからSanDiskブランドのファームウェア更新ツールをダウンロードしてセットアップします。
15.うまく動くようになったら、適宜、サーマルパッドを取り付けましょう。0.5mmのをSSDコネクタの根元側のチップの上にならはれるので、その部分にサーマルパッドを取り付けましょう。チップ側はどういうのがとりつけれるかわかっていません。やったほうがいいけど、なくても大丈夫っぽいです。
これで作業は完了です。bitLockerがかかってると、こういった作業で外付けdiskとして中身を見るのに苦労するので解除したい人は忘れず解除しておきましょう。しょっちゅうお酒を飲む場にパソコンを持っていくような人でパソコンのなくし癖があるひとはbitLockerはしておいた方がよいでしょう。仕事用のパソコンは飲み会の場に持っていかない工夫をするのは常識ですよ。気を付けてください。bitLockerはディスクの中身を外部接続して閲覧しようとするときにキーの入力を求めてくる仕組みです。ディスクが暗号化されていて、キーを知らない人はDiskの中身を閲覧できないようになっています。回復処理なんかでもキーがないとディスクの中身を操作できないので、Windowsでの操作は何もできないようになっています。英数字で構成されるキー(キーID)32桁(16進数表記なので128bitです)に対して数字だけのキー(回復キー)48桁が割り当てられています。マイクロソフトアカウントにログインすると、確認できる可能性があります。異様に長いパスワードみたいなものです。これが確認できないとWindowsでの機能だけで継続して使えないっていうね。怖いわ。Windowsと関係なくフォーマットする処理とかは動きますので、初期化とか他のOSによる操作はできますよ。中身は暗号化されているので、1兆回/秒で確認する仕組みがあったとしても、約138億年くらいかかる解析が必要で、解析しつづけて暗号がとける可能性はあると思いますが、たぶんほぼ確認できません。
商品リンク
- FIDECO M.2 NVMe PCIe SSDケース USB3.2
- 0.5mm、1.0mm 、1.5 mm熱伝導性シリコンパッド
- WDS200T3X0G WD_BLACK SN770M NVMe SSD2TB M.2 2230
- 精密ドライバーセットT3トルクスドライバー SIMピン含む