ラグビー 楽しみ方
概要
ラグビーはサッカーとは異なるルールですが、起源は同じであり、欧州や豪州ではサッカー同様に人気のある競技です。
但し日本では、サッカーがいち早くプロリーグ化されたことと、ワールドカップの参加国が多いことから、ラグビーはサッカーよりも
話題性が低くなっていますが、面白さはサッカーもラグビーも同じです。
日本では全国高等学校ラグビー選手権および、トップリーグが注目されており、次いで、7人制ラグビーのセブンスリーグや女子のセブンスも注目されています。
トップリーグは日本の社会人クラブによるリーグ戦で、これが実質のプロリーグとなっています。
サッカー同様にプロ化することが、ラグビーの発展のきっかけにもなりますが、プロチームの運営には金銭的なリスクも伴う為、プロ化が進んでいない状況であるとも言えます。
アメリカンフットボール同様に日本のフットボールの発展がとまっているこの2分野がやや競技人口も少なく日本の底力から察しても残念なところにあります。
プロ化をすれば、海外の有力なプレイヤーを呼んで、一緒に強くしていけるメリットもありますし、選手にもラグビーあるいはアメフトというエンターテイメントに身をおき
好きなことを夢中でプレイすれば、収入も十分に得られる環境を構築できます。ただし、収入は実力や功績がモノを言う世界がプロですので、生涯の選手生活を安定させるということでも
プロ化には大きな課題があります。
ラグビーを面白いと思える人がもっと増えたらもっともっと強くなる。それは紛れもない方向性なのだと思います。
簡単なラグビーのルール
- 前半後半それぞれ40分とハーフタイム休憩15分を挟んだ形式で試合時間80分での取り組みとなる。
ただし、試合中に試合経過時間が止まることがあり、オンプレイでなかった時間には審判の判定により時間がとまります。
サッカーのようなアディッショナルタイムとしての追加時間はなく、前半の40分が経過した時点でスタジアムにフォーンが鳴り響き、
最後のワンプレイで試合はハーフタイムへ突入します。時間表示は後半は40~80分となり、後半の80分が経過した時点でも前半同様にスタジアムにフォーンが鳴り響きます。
但し、最後のワンプレイは負けている側のボールポゼッションである限り試合は終わらず、得点が入るか、勝っているチームのボールとなってプレイが終わった場合に試合が終了します。
したがって、80分を過ぎたときに負けているチームがボールを支配している場合は、試合は終わらず、ラグビーのワンプレイでの最大得点7点差以内であれば、試合の結果はまだわかりません。
負けが確定していた場合でも上記ルールは同じですので、最後まで続く熱いプレイも見るものを興奮させてくれる場合があります。
- 前後半の開始時や得点された後は得点を取られた側のキックオフでプレイが始まります。10m以上前に前進させるキックをする必要があります。またキックオフ時点ではセンターラインより手前にいる必要があるため
プレイ開始時に自分のボールにすることは難しいです。ただし奥に蹴りこめれば、地域が獲得できるため、まずはキックオフでボールをける側が有利です。奥すぎると相手もパントリターンをしてきますが、
キックオフ時のキックの飛距離と手にもってからのキックの飛距離はことなりますので、やはりキックオフは重要です。
試合時間が少ないときにはボールを取り返すのに時間がかかるので、10mキックで直接ボールをとるプレイをします。
- 前に前進することが得点につながるため、前進した方向に向かってボールのある位置をそのチームの地域と呼びます。地域を挽回するというのは、相手陣地に攻めたり、前進したりすることを意味します。
- 得点には相手の陣地のHの字のポールのあるライン(タッチライン)より奥でその後ろのライン(エンドライン)との間にボールを置くトライというもので5点。
トライを決めるとトライアフターポイントとして、トライを決めた位置に対して、タッチラインから20m下がった位置からHの字のポールの間の横バーの上のエリアを狙うゴールキックが与えられ 決めれば2点が更に追加されますので、1プレイで最大7点が獲得できます。 プレイ中にゴールキックと同じようにゴールポストを通過させることができればドロップゴールと呼ばれ、3点が追加されます。ペナルティキックが与えられた場所から決めても3点です。
- ひとチーム15人のフィールドプレイヤーはサッカーと違って手も足も使って良いです。ただし手によるパスをする場合は前進することは許されません。したがってボールを前にこぼすこと自体も
手で前方に出そうとしたことになり、ノックオンというペナルティが適用されます。相手のチームのボールのスクラムと呼ばれるプレイから試合が再開されます。
ノックオンは軽微な反則として扱われます。またパスが前進する格好になった場合はスローフォワードというペナルティが適用され、ノックオン同様の対応で試合が再開されます。
- ラグビーはルールがわかりにくいことも指摘されていますが、それはポジションの呼び方が多いこと、スクラムのやり方、モール、ラック、オフサイド、ラインアウト、ペナルティキック、ボールがサイドラインから
出た場合の扱い、トライ、トライ後のキック、プレイ中のキックによる得点法と多種多様なプレイにおいて、試合を何試合か見ていても理解できない複雑さに原因があると考えられます。
- スクラムについてですが、スクラムは最前列に3人、次の列に4人そして、その後ろに1人がつく形で、最前列は同じチームの選手同士が肩を組み、中腰の姿勢で相手側の最前列の選手とも相手肩の間に頭を入れる形で
押し合いをする。2列目に当たる選手同志も肩を組み、最前列の選手のお尻を肩で押すような形となる、その後ろの選手は2列目の真ん中に頭を入れ両方で2列目中央の左右の選手のお尻を押す形で力を入れて押し合う。
押し合いを開始するタイミングの瞬発力がスクラムの動きに変化をもたらすため、審判の合図にしたがって押し合いを開始する。押し合いが成立した場合にはスクラムハーフとよばれるポジションの選手がボールをスクラムの
中に入れ、互いの選手がボールを書き出すことでプレイが開始される。この時、ボールを入れる選手はその前のプレイで反則をしたチームでは無い方のスクラムハーフが担当するため、ボールを中に入れる際、自分のチームの
ボールになるように時チームの側へボールが転がるように投げ入れるため9割型は投げ入れたチームのボールとなる。またスクラムの中にあるボールは、横から攻撃参加することはできず、ボールを扱っているのは最前列の選手と
みなされるため、最前列の選手を押して前方からしかスクラムの中のボールには触れられない。横から入った場合はオフサイドという反則になる。この選手同士が組みあっている際のルールはラックと呼ばれるプレイとも同じである。
- オフサイドはさきほどのスクラムでも適用されうるもので、ボールを支配しているチームにもボールをもっていないチームにも適用される反則であるのが、サッカーの攻撃側だけに適用される部分と異なる。
ボールを支配している側のチームはボールを支配している選手より前方にあたる位置から攻撃に加わってはいけない。前方にいた選手が攻撃に加わるためには、攻撃に参加せず、ボールを支配している選手より10m下がったところから、
再度、攻撃に参加することができる。攻撃に参加せずボールを支配している選手が10m前に進むことでも、攻撃への再度の参加が認められる。このため、オフサイドの位置にいた選手は、私は攻撃に参加していないということを
アピールするため、両手をあげながら下がったりする。守備の選手も同様で、ボール支配している選手よりも前にいる選手が守備に加わってはいけない。つまり、相手選手の背後からや横から守備に参加してはいけない。
10m下がらないでプレイに加わった場合はノットテンメーターという反則になります。
- ボールを支配している選手はボールを持っている選手とは限りません。
- ラックと呼ばれる状態ではスクラムと同じようにボールは地面にあるが立ち上がっている選手が肩を組み合ったり、後ろから押して隊列をなしている場合、
ボールを支配している選手は立ち上がって相手選手と接触している人であることが
あります。この場合、一番前にいる選手を押したり、倒したりして、ボールを一番前にまで持って来れればボールを奪うことが出来ます。
しかしながら相手選手の頭の上を超えてボールを奪うことはオーバーザヘッドと呼ばれる反則になるため、
そのような行為も許されません。ただしボールをラックを組んでいるチームがボールを地面から拾った場合はその時点で、
拾った人がボールを支配している選手となります。手で拾い上ようとして手で扱ったあと、ボールを後ろや横にそらした場合は、ボールを横からでも奪えますし、
さっきまで最前列になっていたオーバーザヘッドを適用される攻撃選手はもうボールの支配者ではないため、
上から奪い取ることも可能です。ラックの状態になった場合審判はラックになったことをコールします。
- モールと呼ばれる状態ではラックによく似ていますが、ボールは地面にはなくボールを抱えている状態でスクラムのような隊列をなしている状態をモールと呼びます。ボールを支配している選手の扱いは、ラックと同様です。
- ラックとモールがわかれば、スクラムもわかったと同じです。かなりゲームがわかるようになると思います。そしてオフサイドというルールがサッカーとは異なることも理解できたと思います。
- オフサイドやオーバーザヘッドのように攻撃に参加してはいけない、守備にさんかしてはいけない選手がこの反則をすることは、非常に重いとラグビーでは扱われています。これは、この反則が軽微な反則として、
まかりとおってしまうと、横から、後ろからボールを奪おうとするプレイは注意されてもスクラムからだ!と果敢に反則を多発させられるとラグビーにおいてはボールを支配すること自体が難しいところが面白いのであって、
違反がゲームの面白さを低下させてしまうことが容易に想像がつくからです。したがって、このような行為にはペナルティキックと呼ばれるものが相手チームに与えられます。
- ペナルティキックでは、得点につながるHの時のポールの上側の部分を狙うゴールキックが与えられますので、反則を犯した場所がゴールポストより近いと得点3点に繋がります。さらにゴールより近い場合ではトライを目指した方がいいと判断する
チームもあるため、ペナルティキックでボールをサイドラインから出すことで、自分達のチームのボールとしてプレイが再開できるラインアウトを選択することもできます。
- ラインアウトとは、ボールがサイドラインから出たときにボールを出した側にボールをいれることから再開する方法で、ペナルティキックでボールを出した場合はボールを出したチームがボールを投げ入れることができます。
ラインアウトではボールを投げ入れる人はサッカーとは違って、サイドラインから中央に向かってまっすぐに投げ込むことが求められます。各選手はボールが投げ込まれる位置からまっすぐに列を作り、両チームの2列が構成された
状態から開始されます。まっすぐにしかボールが入れられないのですが、投げ込むボールの高さ、距離は自由ですし、列をなしている選手がジャンプするのをサポートして両脇を手で支えて、より高く飛ぶジャンプをすることが出来るので、
ボールを投げ込んだ側はプレイサインを決めておけば、そのサポートプレイをすべき位置が決められる分、ボールは確保しやすいです。相手側も同じことができますが、予測できない場合にサポートプレイをしても、手が届くだけで、
ボールを自分のボールにするべく確保するいいポイントになることは少ないです。また、仮に手が届いても、ボールが前進するように触ってしまうとノックオンやスローフォワードといった反則になり、相手側のスクラムになるだけでなく、
相手チームに触ったボールがわたると、反則+アドバンテージプレイを許すことになり、反則があったけど攻撃が効果的なら反則は見送って、そのままプレイ再開にするし、もし、アドバンテージプレイが不発なら、反則があったことが再適用され
より厳しいプレイになってしまいます。アドバンテージの状態では、可能性の低いプレイにも果敢にチャレンジできますし、得点につながるビッグプレイに挑戦することが可能です。堅実にボールを前にすすめることも可能です。
プレイサインが重要ですので、うまくいかないときは、ラインアウトで相手にボールが取られてしまうことが多いのもサッカーとは異なる部分です。
- アドバンテージは、反則を受けた側の攻撃が反則をとるよりも有効だと審判が判定した場合に、プレイが継続されるものですが、継続したプレイが有効でなかった場合には、アドバンテージを撤回して、反則の適用をします。最近はJリーグでもアドバンテージを取り入れていますが、ラグビーはいち早くこのシステムを取り入れています。
- ただし、トライになるライン(タッチライン)から22m以内のサイドラインに22mより離れた位置から直接蹴りだした場合は無効になります。少なくともワンバウンドして出れば、それは有効。
- ボールを奪うため、相手の前進をとめるためにタックルをすることが認められています。サッカーと違って相手にぶつかることがゆるされています。
- ただし、ボールに関与していない選手にタックルしたり、ユニフォームをひっぱることはファウルとなり、オブストラクションという危険行為の反則になります。ペナルティキックが相手チームに与えられます。
- ボールを前に投げてはいけませんが、キックするときは前に蹴ってもよいです。ただしオフサイドのルールがありますので、キックした瞬間にボールより後ろにいた選手しか、攻撃に加われないため、
キックは相手のボールになりやすいですが、ボールが楕円形なので、短いキックだとどうなるかわからないことがあります。
- ボールを持ちながらもタックルされて倒れた選手は、ボールを素早く手放す必要があります。通常はチームの支配を続けるために後ろ向きに倒れたり、ボールを後ろに回したりできる余裕をみながら倒れます。
味方は素早くラックを組んで、相手にボールを渡さないようにします。このとき素早く守備側もラックを崩そうと前から強く当たってきます。それで、ラックが倒れたりするとボールを奪うことができます。
ボールを奪うのは難しいです。倒れた選手がボールを離さない場合はノットリリースザボールの反則になります。また、倒れたこんだ選手がボールにどさくさまぎれ触ったりかぶさったりするとノットロールアウェイという反則
になり、倒れたらプレイに参加しないで、離れなさいという反則になります。
- トライは、最初に記述したとおり、ゴールエリアでボールを置くということが必要です。したがって、エリアの空中にボールがあるだけではだめです。そのため、守備側としてもゴールエリアに入られてもあきらめず、ボールを置かせないように複数人で、ボールが置けないように攻撃選手の両側や上の部分をすべて抑え込んでくるようにしてきます。ボールがおかれていることが、審判で確認できなければ、トライは認められません。最近はVTRも使いますが。それでもカメラがトライの瞬間をとらえていない場合は、トライしたことを確認できないということでリクラインされます。この場合、攻撃チームのボールで5mラインからスクラムで試合が再開されます。
- エンドラインからボールが出た場合は、攻撃側が守備側のエンドラインを割った場合は、守備側が22mラインよりキックで再開されます。逆の場合は攻撃側のボールで5mからスクラムです。
- サイドラインからボールが出た場合でラインアウトから再開されるパターンでも、0m~5mの間から出た場合は全て5mラインからのラインアウトとなります。
- 選手交代は1試合で7人まで。トップリーグの規定ですが。
よく使われる用語の意味
ノーサイド:試合終了と共に、それ以前まであった敵と味方の両サイドがなくなることを意味した試合終了の表現。
チャージ:キックをしようとしている選手に飛びかかり、キックされたボールを蹴りだされた位置ではじくこと。キックは通常、敵との距離を十分にとって行われたり、間合いを確認してなされるため
飛び掛かって、キックされたボールを止めることは難しいため、チャージが成功した際には、試合の流れをかえるような局面になります。強いキックを防ぐので、かなり大きな音がしますし、迫力もあります。
インターセプト:攻撃側のパスを読んで、守備側がボールを奪うこと。ボールより前にいる選手が守備をすることはオフサイドになるため、パスのボールを奪うには、読みとタイミングとスピードが重要になります。
攻撃側も思いもかけないところでインターセプトされると、一気に相手に攻め込まれて、失点することも多々あります。
楽しみ方
その1:
まずはトップリーグですかね。その次に全国高等学校ラグビー選手権でしょうか。ラグビーの場合は決勝が大阪は東大阪市の花園ラグビー競技場でおこなわれるため、聖地は花園になります。サッカーでいうところの国立ですね。
その2:
テレビでみるにはGAORAとかJ Sportsの契約が必要です。
その3:
現地で見る。基本冬がシーズンなので、寒いです。最近は試合の分かりにくさをトップリーグ運営が察知している様子で、今なら競技場でも誰が何の反則をして、その反則がどういうものかを説明してくれる場内アナウンス付きです。
その4:
世界を知る。SUPER RAGBY 南半球3か国クラブチーム対抗リーグや北半球6ネーションズRUGBYリーグも凄いです。日本のラグビーのレベルがまだやや低いところにあることを思い知らされる内容であることを実感できます。
パスが正確。キックも絶妙。反則は少な目。押し返す力。すごいです。特に早い軌道のパスが多く、取るのも難しいハズですが、それでもほとんどミスがないのが印象的です。
その5:
セブンスラグビーを楽しむ。少人数制ラグビーは15人ラグビーとほぼ変わらないルールで、人が少ない分、守備や攻撃に隙ができやすいので、得点の流動性が高く、短い試合時間なので、また違った楽しみがあります。
その6:
やっぱり情報を蓄える。