Win32/64技術 005 レジストリ操作

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概要

 レジストリ操作の処理に関わる部分についての記事です。レジストリの個々の役割についての情報自体は別の項目でまとめ上げる必要があると感じてはいます。しかし、レジストリの役割やレジストリの技術概要を述べるだけでも一冊の本になってもおかしくない内容になります。ここでは、その全体像の中から、C++(Cpp)プログラムでの操作についてのみ纏めたいと思います。


 操作するプログラムを走らせる場合は、システムを壊してしまう可能性があります。すべてのレジストリ項目についてバックアップを取った上で操作することが必要で、レジストリ構造が壊れてしまった場合はWindowsが一切機能しなくなる可能性もゼロではありません。それでも説明している側にはなんら責任はないことを理解して下さい。安全確認は開発者個人で進める必要があります。なめてると痛い目に逢う。それがレジストリ操作です。このたぐいのだいたいのSiteでもこのような注意書きがあるはずです。それと同じです。


 レジストリでキーを作成するには以下の関数を使います。

RegCreateKeyExW

■RegCreateKeyExW(LPCWSTR, DWORD, LPWSTR, DWORD, REGSAM, CONST LPSECURITY_ATTRIBUTES, PHKEY, LPDWORD)

第1引数:HKEY hKey  レジストリ操作をする大分類のキー構造のトップキーの種類について指定する部分です。HKEY_CLASSES_ROOT, HKEY_CURRENT_USER, HKEY_LOCAL_MACHINE, HKEY_USERS, HKEY_CURRENT_CONFIG が代表的な値です。Windows.hを読み込んでいれば読み込まれるwinreg.hにIDが定義されたマクロが定義されています。あるいは、この関数の実行により得られるハンドル値を指定すると前回作成したキー値に対しての相対パスのようなキー構造の指定ができるようになります。


第2引数:LPCWSTR lpSubKey 作成するキー構造について文字列で指定します。下のサンプルでは、LR""リテラルに文字列を定義しています。リテラルの種類に関してはリテラルの記事を参考にして下さい。


第3引数:DWORD Reserved このパラメーターは予約されており、0 である必要があります。


第4引数:LPWSTR lpClass このキーのユーザー定義クラス型。このパラメーターは無視できます。このパラメーターは、NULL(nullptrの利用を推奨) でもかまいません。


第5引数:DWORD dwOptions 規定値はREG_OPTION_NON_VOLATILEで0です。揮発性でないレジストリキー作成であることを意味します。そのほかの意味を持たせる場合はそれ以外の値を指定します。REG_OPTION_VOLATILEで揮発性のレジストリキーを作成し、保存されないけど、アプリケーション実行中だけ存在するレジストリキーとすることができます。REG_OPTION_CREATE_LINKでシンボリックリンク、REG_OPTION_BACKUP_RESTOREで第6引数のキーのバックアップ、復元をするのに必要な権限で操作します。


第6引数:REGSAM samDesired 第7引数:CONST LPSECURITY_ATTRIBUTES lpSecurityAttributes 第8引数:PHKEY phkResult HKEY型のポインタを指定すると、作成したキーへのハンドル値のようなものを得ることができます。これを使って、作成したキーへの相対的なキー構造操作を実現します。HKEY型のeventlabelsという変数を作ったなら、&eventlabelsのように指定するとよいです。

第9引数:LPDWORD lpdwDisposition


HKEY_CURRENT_USERのAppEvents\EventLabelsを作る。既に存在している場合は何もしないプログラムは以下のようになります。


サンプルプログラム

if (HKEY eventlabels; RegCreateKeyExW(HKEY_CURRENT_USER, LR"(AppEvents\EventLabels)", 0, nullptr, 0, KEY_WRITE, nullptr, &eventlabels, nullptr) == ERROR_SUCCESS){
}

 

 

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