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システムの信頼性設計に関する記述のうち、適切なものはどれか。 | |||
ア フェールセーフとは、利用者の誤操作によってシステムが異常終了してしまうことのないように、単純なミスを発生させないようにする設計方法である。 | |||
イ フェールソフトとは、故障が発生した場合でも機能を縮退させることなく稼動を継続する概念である。 | |||
ウ フォールトアボイダンスとは、システム構成要素の個々の品質を高めて故障が発生しないようにする概念である。 | |||
エ フォールトトレランスとは、故障が生じてもシステムに重大な影響が出ないように、あらかじめ定められた安全状態にシステムを固定し、全体として安全が維持されるような設計手法である。 | |||
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アは間違いです。フールプルーフのことを言っています。 | |||
イは間違いです。縮退して運転することです。 | |||
ウは正しいです。 | |||
エは間違いです。フェールセーフのことを言っています。 | |||
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ウ</span> | |||
が答えです。 | |||
信頼性に関する用語をもう一度まとめておきます。まぁよく試験に出ます。1.25点獲得のチャンスです。覚えておきましょう。お金は大事だよ~と同じで、1.25点は大事だよ。1問足らずで、午前のふるいに落ちる人もいますからね。 | |||
*フールプルーフ | |||
:利用者の誤操作によってシステムが異常終了してしまうことのないように、'''<span style="color: darkred;">単純なミスを発生させないようにする設計方法</span>''' | |||
*フォールトトレランス | |||
:システムの構成要素に障害が生じても正常に稼働し続けること。'''<span style="color: darkred;">主要な構成要素を多重化すること</span>'''で実現できる。 | |||
*フォールトアボイダンス | |||
:障害の発生自体を抑えることで、信頼性を向上させること。品質管理などを通して、'''<span style="color: darkred;">個々のシステム要素の信頼性を高める</span>'''ことで実現できる。 | |||
*フェールオーバー | |||
:多重化された要素の一方に障害が発生したとき、'''<span style="color: darkred;">自動的に他方に切り替える</span>'''機能。 | |||
*フェールバック | |||
:'''<span style="color: darkred;">フェールオーバーにより</span>'''切り替えられた要素を、'''<span style="color: darkred;">障害復旧後に元の状態に戻す</span>'''こと。 | |||
*フェールソフト | |||
:障害により機能が'''<span style="color: darkred;">低下しても、完全に停止させずに処理を継続する</span>'''こと。 | |||
*フォールバック | |||
:'''<span style="color: darkred;">フェールソフトにより</span>'''機能を縮小した状態で運転すること。('''<span style="color: darkred;">縮退運転</span>''') | |||
*フェールセーフ | |||
:障害が発生したとき、'''<span style="color: darkred;">あらかじめ指定された安全な状態に誘導する</span>'''こと。 | |||
*ディグレード(Degrade) | |||
:障害が発生しても、機能を縮小(縮退)しながら動作を継続すること。フェールソフトの概念に近い。 | |||
*ホットスタンバイ(Hot Standby) | |||
:予備システムを待機状態にしておき、故障時に即座に切り替える方式。フェールオーバーの一種。 | |||
*コールドスタンバイ(Cold Standby) | |||
:予備システムを通常は停止状態にしておき、必要時に起動する方式。フェールオーバーより復旧時間が長くなる。 | |||
*ウォームスタンバイ(Warm Standby) | |||
:予備システムを部分的に動作させておき、故障時にすぐ切り替えられるようにする方式。 | |||
*デュアルシステム(Dual System) | |||
:2つのシステムを並行して動作させ、障害時に即座に切り替える方式。主に高信頼性が求められるシステムで採用される。 | |||
*デュプレックスシステム(Duplex System) | |||
:主系(プライマリ)と予備系(セカンダリ)の2つのシステムを持ち、通常は主系で処理を行い、故障時に予備系に切り替える方式。 | |||
*チェックポイント(Checkpoint) | |||
:システムの状態を定期的に保存し、障害発生時に直前の正常状態に復旧できるようにする技術。 | |||
*ロールバック(Rollback) | |||
:障害発生時に、直前の正常な状態まで戻す処理。 | |||
*リカバリ(Recovery) | |||
:システムが障害から復旧するための処理全般。 | |||
*グレースフルデグラデーション(Graceful Degradation) | |||
:システムが障害発生時に、急激に停止するのではなく、徐々に機能を縮小しながら動作を続けること。 | |||
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2025年1月29日 (水) 23:10時点における最新版
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問12(問題文)
システムの信頼性設計に関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア フェールセーフとは、利用者の誤操作によってシステムが異常終了してしまうことのないように、単純なミスを発生させないようにする設計方法である。
イ フェールソフトとは、故障が発生した場合でも機能を縮退させることなく稼動を継続する概念である。
ウ フォールトアボイダンスとは、システム構成要素の個々の品質を高めて故障が発生しないようにする概念である。
エ フォールトトレランスとは、故障が生じてもシステムに重大な影響が出ないように、あらかじめ定められた安全状態にシステムを固定し、全体として安全が維持されるような設計手法である。
回答・解説
アは間違いです。フールプルーフのことを言っています。
イは間違いです。縮退して運転することです。
ウは正しいです。
エは間違いです。フェールセーフのことを言っています。
したがって
ウ
が答えです。
信頼性に関する用語をもう一度まとめておきます。まぁよく試験に出ます。1.25点獲得のチャンスです。覚えておきましょう。お金は大事だよ~と同じで、1.25点は大事だよ。1問足らずで、午前のふるいに落ちる人もいますからね。
- フールプルーフ
- 利用者の誤操作によってシステムが異常終了してしまうことのないように、単純なミスを発生させないようにする設計方法
- フォールトトレランス
- システムの構成要素に障害が生じても正常に稼働し続けること。主要な構成要素を多重化することで実現できる。
- フォールトアボイダンス
- 障害の発生自体を抑えることで、信頼性を向上させること。品質管理などを通して、個々のシステム要素の信頼性を高めることで実現できる。
- フェールオーバー
- 多重化された要素の一方に障害が発生したとき、自動的に他方に切り替える機能。
- フェールバック
- フェールオーバーにより切り替えられた要素を、障害復旧後に元の状態に戻すこと。
- フェールソフト
- 障害により機能が低下しても、完全に停止させずに処理を継続すること。
- フォールバック
- フェールソフトにより機能を縮小した状態で運転すること。(縮退運転)
- フェールセーフ
- 障害が発生したとき、あらかじめ指定された安全な状態に誘導すること。
- ディグレード(Degrade)
- 障害が発生しても、機能を縮小(縮退)しながら動作を継続すること。フェールソフトの概念に近い。
- ホットスタンバイ(Hot Standby)
- 予備システムを待機状態にしておき、故障時に即座に切り替える方式。フェールオーバーの一種。
- コールドスタンバイ(Cold Standby)
- 予備システムを通常は停止状態にしておき、必要時に起動する方式。フェールオーバーより復旧時間が長くなる。
- ウォームスタンバイ(Warm Standby)
- 予備システムを部分的に動作させておき、故障時にすぐ切り替えられるようにする方式。
- デュアルシステム(Dual System)
- 2つのシステムを並行して動作させ、障害時に即座に切り替える方式。主に高信頼性が求められるシステムで採用される。
- デュプレックスシステム(Duplex System)
- 主系(プライマリ)と予備系(セカンダリ)の2つのシステムを持ち、通常は主系で処理を行い、故障時に予備系に切り替える方式。
- チェックポイント(Checkpoint)
- システムの状態を定期的に保存し、障害発生時に直前の正常状態に復旧できるようにする技術。
- ロールバック(Rollback)
- 障害発生時に、直前の正常な状態まで戻す処理。
- リカバリ(Recovery)
- システムが障害から復旧するための処理全般。
- グレースフルデグラデーション(Graceful Degradation)
- システムが障害発生時に、急激に停止するのではなく、徐々に機能を縮小しながら動作を続けること。
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