「AP過去問 令和6年度春期 午前 問38」の版間の差分
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公開鍵暗号方式では、1人あたり1組の鍵(公開鍵と秘密鍵)を持ちます。この1組はそれぞれ異なる鍵2個(公開鍵・秘密鍵)で構成されています。 | |||
通信相手が誰であっても、自分の秘密鍵と相手の公開鍵を使って暗号通信ができます。したがって、全員が自分の鍵ペア(2個)を持っていれば、n人全員が相互に通信するために十分です。 | |||
つまり、 | |||
n人 × 鍵2個(公開鍵と秘密鍵)= 2n個 | |||
となります。何個の異なる鍵かという問いなので、重複したものを含めて鍵がいくつかを問う問題ではないことにも注意が必要です。重複する鍵も含めるならすべての鍵の個数はn<sup>2</sup>になります。 | |||
他の選択肢の評価 | |||
ア:n+1 | |||
この値では、1人あたり1組の鍵すら用意できません。根拠がなく、正解にはなりません。 | |||
ウ:n(n−1)2 | |||
これは、秘密鍵暗号方式で1対1の通信ごとに異なる鍵が必要な場合の計算式です(n人から2人を選ぶ組み合わせ)。公開鍵暗号方式には当てはまりません。 | |||
エ:log2n | |||
対数は、鍵の個数ではなく、例えば何ビットの識別子が必要かといった場面で使われます。この文脈では無関係です。 | |||
したがって | |||
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が答えです。 | |||
2025年4月11日 (金) 23:59時点における版
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問38(問題文)
公開鍵暗号方式を使った暗号通信をn人が相互に行う場合、全体で何個の異なる鍵が必要になるか。ここで、一組の公開鍵と秘密鍵は2個と数える。
ア
イ
ウ
エ
回答・解説
公開鍵暗号方式では、1人あたり1組の鍵(公開鍵と秘密鍵)を持ちます。この1組はそれぞれ異なる鍵2個(公開鍵・秘密鍵)で構成されています。
通信相手が誰であっても、自分の秘密鍵と相手の公開鍵を使って暗号通信ができます。したがって、全員が自分の鍵ペア(2個)を持っていれば、n人全員が相互に通信するために十分です。
つまり、
n人 × 鍵2個(公開鍵と秘密鍵)= 2n個
となります。何個の異なる鍵かという問いなので、重複したものを含めて鍵がいくつかを問う問題ではないことにも注意が必要です。重複する鍵も含めるならすべての鍵の個数はn2になります。
他の選択肢の評価
ア:n+1
この値では、1人あたり1組の鍵すら用意できません。根拠がなく、正解にはなりません。
ウ:n(n−1)2 これは、秘密鍵暗号方式で1対1の通信ごとに異なる鍵が必要な場合の計算式です(n人から2人を選ぶ組み合わせ)。公開鍵暗号方式には当てはまりません。
エ:log2n 対数は、鍵の個数ではなく、例えば何ビットの識別子が必要かといった場面で使われます。この文脈では無関係です。
したがって
イ
が答えです。
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